認定施設と無認可施設の実施状況の比較表

2017年5月20日改訂

 新型出生前診断NIPTを受けるにあたり、日本医学会と日本産科婦人科学会の指針により認定を受けて実施している施設(認定施設)とそうした認定なしの無認可施設があるのでそれを比較してみました。無認可施設は国内価格より格安の検査費用で、年齢制限なく、最短で翌日に採血可能で、検査結果は1週間と早く、国内検査以上の高精度と広告されています。

 ネット上でも派手な広告を流しているので、ついつい誘導されてしまいますが、果たしてこれは本当かどうか検証しました。

 

 詳細は以下をご覧いただくとして、要約すると以下の通りです。(※1)

1)検査費用:採血費用は多くの認定施設と比べてほぼ同じです。

2)検査対象:無認可施設では性染色体異常や性別判定を実施しています。これらを検査することは上記の指針により、日本では認められていません。また無認可施設では妊婦さんの年齢を制限していませんが、遺伝カウンセリングがないので、その必要性を妊婦さんが十分に理解されていない可能性があります。

2)検査期間:認定施設では結果説明まで2週間程度が多いとされていますが、陽性の場合などは1週間で報告されることもしばしばあります。無認可施設の10日間と事実上の差はありません。

3)陽性の場合:結果が陽性の場合は、自身で別施設での遺伝カウンセリングを探して受ける必要があります。さらに羊水検査の費用(一般的には7~15万円程度で施設により異なる)が別途かかります。多くの認定施設は羊水検査費用は無料のところが多いので、陽性の場合は結果的に認定施設よりかなり高額になります。(施設により具体的な費用は異なるので確定的な数値や情報は実施している各施設で確認ください。)。

4)診断確定の場合:認可施設では確定診断で胎児の異常が確定した場合に、その結果を踏まえて、その後の妊娠の管理を行うことができます。5) 学会等も無認可施設で検査を受けることについて警告しています。


 

日本医学会・日本産科婦人科学会の認定施設

無認可で実施している施設
費用

・施設により異なるが、概ね16~21万円(税込)程度

・結果が陰性の場合は追加費用なし

・結果が陽性の場合も多くの施設は追加費用なし(羊水検査費用はほとんどの施設で追加費用なしのため)

・19.4万円(税込)

・結果が陰性の場合は追加費用なし

・結果が陽性の場合は追加費用あり(羊水検査費用が別料金で一般的には7~15万円程度必要なため)

遺伝カウンリング 有資格者(臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラー)が自施設で対応 提供せず・希望する妊婦が自分で探して予約
羊水検査 自施設で実施 提供せず
検査実施国 日本国内(一部は米国) 英国
年齢制限 高年妊娠(ほとんどの施設は出産時35歳以上) 制限なし
病院独自条件 多くの施設は医師からの予約・紹介状が必要(妊娠の基本的な経過やデータを確認する必要がある)(必要ない施設もあり) 医師からの予約・紹介状が必須などなし
採血予約 外来受診で即日の採血が可能な施設から採血まで2~3回の外来受診が必要な施設もある。   最短で翌々日の採血が可能
結果判明 平均10日程度(陽性の場合は最短5日程度) 平均10~12日(最短7日)
検査項目 13,18,21トリソミー  13,18,21トリソミーと性染色体異常、性別判定
検査精度

21トリソミー について(シーケノム社データ)

・感度99.10%(患者1万人中9910人を陽性と診断することを意味する。)

・特異度99.90%(非罹患者1万人中9990人を陰性と診断することを意味する。)

ただし、データのもとになるサンプル数・判定保留等から単純に他のデータとの比較はできません。 

21トリソミー について(ホームページから)

・感度99.14%(患者1万人中9914人を陽性と診断することを意味する。)

・特異度99.94%(非罹患者1万人中9994人を陰性と診断することを意味する。)

ただし、データのもとになるサンプル数・判定保留率等から単純に他のデータとの比較はできません。

担当医の専門性

産婦人科専門医や臨床遺伝専門医が必ず施設に在籍

産婦人科専門医は在籍(臨床遺伝専門医は不明)

担当医の所属学会

・日本産科婦人科学会を必須

・一定の審査や推薦が加入に必要な学会に加入

 日本人類遺伝学会または日本遺伝カウンセリング学会のいずれか必須(両方も多数)、

 加えて日本超音波医学会等に加入している場合もあり

・国際学会

 国際出生前診断学会(※2)など

・国内学会

 日本産科婦人科学会

・国際学会

 国際出生前診断学会(※2)

注釈:

※1)情報はホームページ等から入手したものであり、正確さを担保するものではありません。厳密には直接各施設に確認していただく必要があります。
※2)医師の間では常識ですが、一般の方には誤解を与える可能性があるので解説しますが、国際出生前診断学会等のいくつかの学会は、入会届さえ出せば誰でも入会できるため、その会員であることは、そこが優れた施設であったり専門家がいることの証明にはなりません。

 

以上のデータはすべてホームページ上の記載から判断したもので、完全な正確性を担保できるものではありません。最終的には各施設に直接確認してください。

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